ホーム > 健康教育コーナー > なぜ血糖値が高いと悪いのか?

健康教育コーナー

なぜ血糖値が高いと悪いのか?

血液中の糖分濃度(血糖値)が高すぎるのが「糖尿病」です。「糖尿病の初期は自覚症状がなくても、数年後には大変なことになる」といわれることがあります。なぜ血液中の糖分濃度が高すぎると良くないのでしょうか?

脳や筋肉、身体を動かすには、エネルギーを必要とします。糖質が分解される時にできるエネルギーを使って身体を動かします。現代では、栄養価の高い美味しい食べ物を三食しっかり食べることのできる時代になりましたが、人類の歴史では、狩猟や飢餓の時代があったのです。食べ物を得られない時でも身体を動かすために、血糖値を高めるホルモンが複数備わっています。一方で、血糖値を下げるホルモンは、「インスリン」一つしか用意されていません。食が豊かになったことで、時代にあった必要なホルモンも逆転したのです。
血液中に糖分が増えると、すい臓で作られたインスリンが運動や絶食時に備えて、肝臓、筋肉、脂肪などの中に糖分を貯蔵します。エネルギーが必要な時には、貯蔵された糖分は血液中に戻され、全身で利用されます。インスリンの分泌は自動調節されており、健常者の血糖値は食前も食後も100mg/dl前後に維持されていますが、すい臓の細胞が壊れたり、インスリン分泌量が少なくなったり、効きが悪くなると、血糖値が高い状況が続き、糖尿病になります。

血糖値が急激に高まる時に、血管内で活性酸素が発生し、血管内壁の細胞が傷つくと、修復するために集まった免疫細胞が血管壁の中に入り込んで壁を厚くし、血管内が狭くなる「動脈硬化」が起こります。太い血管でも細い血管でも動脈硬化が進みやすくなり、血液の流れが悪くなることで、脳梗塞、心筋梗塞、目の網膜症、腎臓病、末梢神経障害などが起こりやすくなってしまいます。また、血液中の糖分濃度を保つために水分で薄めようと血液中の水分が増え、血管が膨らむように血管内の圧力は高くなり高血圧にもなります。なお、青魚成分のEPAは、それらの糖尿病による障害に対して予防的に働きます。

糖尿病を確認する目安は、

  • 20歳時の体重と比べて10㎏以上増えていないか
  • 体重が増えていなくても、採血検査で「空腹時血糖値」が110mg/dl以上、過去1~2ヶ月間の血糖状態がわかる「ヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)」が6%以上の場合には、食後1~2時間の血糖値を測る「糖負荷検査」を受け、200mg/dl以上になっていないか
  • 体内で唯一外から血管が見える「目の眼底検査」で動脈硬化の確認をする

などがあります。

一覧へ戻る