ホーム > 健康教育コーナー > 耳が聞こえづらくなっていませんか?

健康教育コーナー

耳が聞こえづらくなっていませんか?

加齢とともに耳が遠くなるのは多くの方がご存知でしょう。空港や工場など大きな音の近くにいる、ヘッドホンで大音量の音楽を聴くなどで発症時期を早めることがありますが、通常は60代頃から耳が遠くなり始めます。

難聴を放っておくと、脳への情報量や刺激が減り、認知症を発症するリスクが高まることがわかってきました。また、特定の遺伝子に変異がある人は早めに難聴になりやすいことも分かっています。耳の鼓膜の奥(内耳(ないじ))に、カタツムリの殻のような形の「蝸牛(かぎゅう)」という部分があり、約1万5千個の有毛(ゆつもう)細胞がピアノの鍵盤のように連なり、渦巻き状に並んでいます。この有毛細胞で音を感じると、電気信号に変換され、耳の奥の聴神経を介して大脳の聴覚皮質に届いたところで今までの記憶や言語を元に理解したり、聴きたい音や聴きたくない音など、意思を含めた処理が行われます。

加齢性難聴には、高血圧、糖尿病、喫煙、ストレスなどで進行する動脈硬化も影響します。耳の組織が傷み、有毛細胞の高音に反応する部分から障害を起こしやすいため、体温計、インターホン、洗濯機などの高音から聞こえづらくなる方が多く、蝸牛内毛細血管の消失や蝸牛の神経節細胞の障害も起こします。傷付いた有毛細胞は再生しないため、加齢性難聴は治りません。片耳だけでなく両耳がほぼ同じタイミングで聞こえにくくなります。また、脳神経系の働きが乱れた場合にも難聴が起こります。

難聴になると、早口についていけない、大きな音をうるさく感じる、空返事や聞き返しが増えてコミュニケーションが難しくなるなど、人との交流を避けたり、引きこもりやすくもなってしまいます。

聞こえにくいと感じたら、症状が軽いうちに診断を受け、残った聴力を維持するためにも両耳とも積極的に補聴器を使いましょう。
また、運動による血流改善で難聴発症が遅延する可能性もわかり、歩行能力の低下が加齢性難聴の出現に関係していることも明らかとなったため、血流を良くするEPA成分の摂取や、動ける身体を維持することも難聴・認知症の予防に繋がるでしょう。

一覧へ戻る