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健康教育コーナー

なぜ体に水が溜まるのか?

膝に水が溜まる」「腹水が溜まる」と耳にしたことはあっても、なぜ溜まるのかご存知ですか?

膝内の関節軟骨表面にはヒアルロン酸が主成分の粘り気のある関節液が少量あり、関節の滑りを良くし、関節軟骨に栄養を与えています。関節の中に炎症が起きたり、半月板や軟骨に損傷があると過剰に関節液が産出されてしまいます。膝に水が溜まる疾患は変形性膝関節症、慢性関節リウマチ、痛風、偽痛風などがあります。膝の水を抜いたから癖になってまた溜まるというものではなく、水が溜まる原因を治療すれば繰り返すことはありません

腹水は、横隔膜の下から骨盤までの腹部、胃や肝臓・腸などの内臓を半透明の薄い腹膜で覆った空間(腹膜腔―ふくまくくう)内に溜まります。お腹の中には腸がスムーズに動くために50ml程度の腹水が存在しています。腹水は腹膜などで作られ、腹膜や血管に吸収されてバランスを取っています。
肺も滑りを良くする胸膜に覆われており、肋骨の裏側にも胸膜があります。肺が肋骨側にくっつかないようにわずかな隙間(胸腔―きょうくう)があり、そこに胸水が溜まります。呼吸をする際に肺がスムーズに膨らんだり縮んだりするために潤滑油として通常でもごく少量の胸水はあります。

体内に水が溜まるのは、血管から水分が漏れ出しやすくなっている、異常に腹水胸水が作られる、腹水胸水の吸収が悪くなっている場合です。
水分が腹腔や胸腔に漏れ出すのは、肝臓・腎臓・心臓などの病気によって血管内の「アルブミン」というタンパク質が減るのが主な原因です。アルブミンの減少で血管に水分を引き込むことができず、水分が血管周囲の組織に漏れ出してしまうのです(漏出液)。水分は体のどこにでも溜まります。浮腫は血管内の水分が皮下組織に漏れ出した状態です。腹腔や胸腔は元々隙間があるため溜まりやすいのです。腹膜や胸膜で炎症が起こると、異常に腹水胸水が作られます(浸出液)。

また、ガン細胞自体から異常なタンパク質を無秩序に作り出す場合は、多量のタンパク質の影響で腹腔胸腔内に水を引き込み腹水や胸水が増えてしまいます。ガンが進行し生産が増加したり、吸収経路の静脈やリンパ管がガンで圧迫、閉塞してしまい、吸収が間に合わなくなることでも腹水胸水が溜まりやすく なります。

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