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胃プロトンポンプとは?

胃の痛みや不快感を感じやすい人は、胃酸といえば「出しすぎないでほしいもの」というイメージがあるのではないでしょうか。しかし、胃酸は感染症予防にとても必要なものなのです。
胃は内部が空洞になっています。袋状になった胃の壁細胞の細胞膜から胃の空洞内部にかけて、胃酸を分泌する「胃プロトンポンプ」というタンパク質複合体が飛び出ています。胃壁細胞内から「酸」である「プロトン」を胃の内部にくみ出し輸送する(ポンプする)働きをしています。プロトンポンプの働きによって、胃の内部をペーハー1の強い酸性環境にすることができています。

胃の内部には食物が数時間留まりますが、口から侵入したバイ菌(バクテリア)も含んでいて、栄養に富んだ食物が温かい状態で留まっているのに腐敗しないのは、胃酸による強酸性環境がバクテリアの繁殖を抑えているためです。年齢と共に胃酸の分泌量が減ることで、感染症を起こしやすくもなります。

胃の働きは自律神経によってコントロールされています。ストレスを感じると交感神経が優位になり、胃を活発に動かす副交感神経の働きが抑制されるので、食物が胃の中に長時間留まり、胃もたれやムカつきを起こします。そして、胃の知覚が過敏になることで、少量の胃酸でも刺激に感じるようになります。

  • 脂肪食や刺激物は、胃酸の分泌を増やし胃に長時間留まるので、胃の負担になりやすく、アルコールも量によっては胃粘膜を荒らす原因になります。
  • 食べすぎは、食道と胃の境目にある筋肉がゆるむ原因にもなり、胃酸が逆流すると胸やけにつながります。
  • 冷たい食物や体の冷え、緊張やストレスは、血流が悪くなり、胃の働きを悪くしがちです。

胃酸と胃粘膜分泌のバランスが崩れると、胃酸は胃本体を傷つけて胃潰瘍になります。ピロリ菌は胃酸の中でも生きられる数少ないバクテリアで、胃潰瘍や胃癌の原因とされています。

不快感を感じやすい胃は、自分で守りやすい臓器でもあるので、食生活やストレスに気にかけてみましょう。

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